平成22年度 高度共通 午前I(PM試験) 問1
多数のクライアントが,LANに接続された1台のプリンタを共同利用するときの印刷要求から印刷完了までの所要時間を,待ち行列理論を適用して見積もる場合について考える。プリンタの運用方法や利用状況に関する記述のうち,M/M/1の待ち行列モデルの条件に反しないものはどれか。
- ア 一部のクライアントは,プリンタの空き具合を見ながら印刷要求をする。
- イ 印刷の緊急性や印刷量の多少にかかわらず,先着順に印刷する。
- ウ 印刷待ち文書の総量がプリンタのバッファサイズを超えるときは,一時的に受付を中断する。
- エ 一つの印刷要求から印刷完了までの所要時間は,印刷の準備に要する一定時間と,印刷量に比例する時間の合計である。
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正解:イ
AI解説
M/M/1待ち行列モデルは,(1)到着がポアソン分布に従うランダム到着,(2)サービス時間が指数分布,(3)窓口(サーバ)が1つ,(4)待ち行列の長さに制限がない,(5)先着順(FIFO)でサービス,という前提をもつ。緊急性や印刷量にかかわらず先着順に印刷する運用は前提(5)に合致し,条件に反しない。 ア: プリンタの空き具合を見て要求を出すと,到着がシステムの状態に依存してしまい,ランダム到着(ポアソン到着)の前提に反する。 イ: 正解。先着順のサービスはM/M/1モデルの前提どおりである。 ウ: バッファサイズ超過で受付を中断すると待ち行列の長さが有限になり,待ち行列長に制限がないという前提に反する。 エ: 「一定時間+印刷量に比例する時間」というサービス時間は指数分布に従わないため,前提に反する。 💡 記法「A/B/C」は到着分布/サービス時間分布/窓口数。Mはマルコフ性(ポアソン到着・指数サービス)の頭文字。利用率ρ=λ/μ,平均待ち時間=ρ/(1−ρ)×平均サービス時間も併せて頻出。
出典:平成22年度 秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前I 問1 / 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
※Web掲載用に表記を一部変更しています。著作権はIPAに帰属します。
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